つかみ損ねてたことは、良き出会いによりいとも簡単に解けた。
知らない人に会うと、こういうことが起きるからよい。
文脈が違うんだけど、結果は一緒、みたいなこと。
そういうような出会いは、数年に一度は必ずあって、
はたー!と目が覚めるようなことになったりする。
そんなようなことが理由で、評論のたぐいを読むのが好きであるよ。
風立ちぬ、みてきた。
すごくよい映画だった。
わたしは、人口建造物が好きです。
すげー好きです。
でも最近はちょっと怖いきもちがある。
先日、ダムを見にいったのだけど、
なんかちょっと怖かった。
妙な気持ちになった。
そういうのは、今まではなかった。
飛行機はもちろん、フェリーとか、空港、デカい駅、
東京タワー、テレビ塔、ビル、そういうものが好きなんだけど、
単にかっこいいからなんだけど、
ああ、これか、と思った。
たぶん、ここが、なんかキモで、
81年うまれですからね。そりゃあもう現代人ですよね。
それを、理解してると思ってたけど、
いや、理解はしているんだけど、
認めてはいるんだけど、
なんつーか、矛盾を見つけてしまって、
こまっている。
ダムに行ったとき、
山の中のコンクリートの大きな壁が妙だなと思ったけど、
山の中にすむたくさんの虫とか、
てゆか、山におののいたし、
セミの幼虫にさえおののいたし、
自然すごいこわい、ってなったし、
で、
コンクリートの頑丈な橋の上がもっとも安心したのよ。
これはもう、
何かが決定的だ。
決定的に、現代人だ。
風立ちぬ、の中で、よく出たことば、
うつくしい
美しいの、そうなの。
飛行機もフェリーも東京タワーもビルも、ダムも。
でも、
水蒸気から雲ができてゆくさまとか、
水のながれるさまとか、
みどりとか、
そういうものも美しいの。
こまっちゃう。