坂本祐以という女優がいるんですけど、
わたしは「選手」とふだん呼んでいまして。
なぜ、選手、かというと、選手っぽいんですね。何かが。
何かが、っていうか、彼女、たたかっているんです。何かと。
何とたたかっているのかは、まぁよくわからないんだけど、
いつも戦闘モードなんですよ。
だからなんだと思います。
そんな選手が、結婚しました。
なんていうか、わたしは親戚のおばちゃんポジションなので、
あらぁ〜なんつって、
選手のかわいらしい姿をみては涙を流し、ぐいぐいと酒飲んでればいいポジションなんですけど。
まぁ、そういうふうに、結婚パーティーには参加したんです。
その日、わたしは、選手のことを、「ゆい」と呼んでいました。
たたかっていない彼女をみたんだと思います。
あの日だけは、「選手」とは呼べなかった。
2年前のちょうどいまごろ、
「SO−SU」という作品を、彼女のために書きました。
相当アタマのおかしな作品ですけど、わたしも彼女も「SO-SU」が大好きです。
彼女が、ずっとできる演目になればいいなと思ってつくりました。
彼女の何かになればいいなと思っていました。
何かになったかはわかりませんが、
1年前に名古屋で観た「SO-SU」は、わたしが思ってもいなかったところに到達していて、
これから先の「SO-SU」を、少しみました。
きっと年をとった坂本祐以の「SO-SU」は、とてつもなく良いものになるだろうなと思っています。
わたしは、その日を待ちわびることにしました。
選手、とまた呼べる日が、とても楽しみです。
ゆい、おめでとう。